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成長の可能性がさらに大きくなる。

RWEは、チリ、中国、トルコ、東南アジアをはじめ、主要な途上国市場に今後の拡大に向けた足場をもっている。

RWEは技術的経験と多彩な専門技術を蓄積しており、とくに下水処理については最近、スペインのPRIDESAを買収したことで一層充実した。

だが、こうした状況も、次のような点をふまえておく必要がある。

i)地域的な偏り

世界的な事業規模について、RWEテムズは45カ国に7千万人の顧客をもっていると主張する。これが正しいとしても(顧客数は合弁企業やBOT事業の計算の仕方で変わる)、顧客のほぼ半数、売上高の8割近くを米国と英国が占めている事実は隠されている。最近のドイツやスペインでの買収にもかかわらず、英国を除く大陸欧州の事業規模は小さい。中東欧のEU新規加盟国はインフラ需要が強く、巨額の公的資金が投入されるケースも多いため、重要な市場になるだろう。だが、この地域でのRWEテムズの存在感は小さく、ポーランドとチェコでの若干の事業、ブダペストでの合弁企業、ベルリンワッサー(持分は4分の1)を通した複数国での事業があるにすぎない。

RWEテムズ社 地域別売上高

英国米国その他

売上高(億ユーロ)

顧客数(百万)

出所:RWEテムズ2002年年次報告書、PSIRU推計

ii)公開競争入札での実績の少なさ

RWEテムズには、フランスの最大手2社に対抗した実績はない。2社とは提携関係を維持し、中東欧をはじめ、2社が力をいれている市場では正面から勝負を挑めない場合が多い。また他の多国籍企業との合弁は、ある面ではリスクを低めるかもしれないが、他の面では強める場合がある。他社に大きな過失がある事象でも同じように非難され、世界的な評価に傷がつく可能性もある。また本来、得られるはずの利益を失う場合もある。他社との比較では市場シェアなど、実質的な面では事業経験や子会社間の相乗効果などがそうだ。同社のもっと大きな問題は、公開競争入札でコンセッション契約を勝ち取った実績がほとんどないことだ。顧客のほとんどは水道システムを支配している英国とドイツが中心だが、これらの地域では民営化で労せずシェアが確保できた。それ以外は、ほとんど買収(米国、スペイン、中国など)、他の多国籍水道企業との合弁(アデレードなど)、または疑惑に覆われた形(インドネシアなど)で顧客を確保している。公開競争入札で契約を獲得した例は、きわめて少ない。例外はチリくらいである。こうして契約の多くはBOT、管理契約、単なるコンサルティングが中心になった。

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